どうやら、早期退職を希望する方が年々増えているようです。
上場企業で「早期退職」を募集した46社では、前年同時期の4倍に増加しており、企業によっては対象年齢を30歳以上に引き下げる傾向も見られます。
私自身も今年6月に早期退職をした身分なので、他人事ではありません。
2024年1-9月上場企業の状況
2024年1月から9月にかけて「早期・希望退職募集」を行った上場企業は46社で、これは前年同時期の30社を1.5倍上回っています。また、2023年度全体(1月から12月)の41社も超える状況です。
対象人数も8204人と、前年同時期の2066人からすでに4倍の大幅増加となっています。上場企業では「早期退職」の募集が加速しています。
さらに、この46社のうち対象者の年齢が最も低かったのは30歳からで、募集対象者の低年齢化も進んでいます。
早期退職のデメリット
私自身、6月末に35年間務めた組織を退職しました。これは「早期退職制度」を利用したもので、早期退職をする代わりに割増の退職金がもらえるという一種の交換条件です。
一定の貯金もあり、当面は無職・無収入でもなんとかなるというのが、この決断に至った理由です。ただし、必ずしも確実な計算に基づいたものではなく、見切り発車な面もあります。
そのため、私は他者に対して私と同じように早期退職を促すつもりは全くありません。むしろ、慎重になったほうが良いとさえ思います。自分が退職したのはあくまで自分の想いからのものであり、客観的要素としては根拠が弱いものになります。
まず、早期退職のデメリットをいくつか挙げてみます。
- 無収入の状態が続けば、割増退職金もあっという間に消えてしまいます。
- 退職後の「次」を早めに決めておかないと、後から苦しむ可能性が高まります。
- 何か目標が決まっていない限り、長期的なメリットは少ないでしょう。
- ある程度の年齢に達していないと苦しいため、50代からが理想かもしれません。
早期退職のメリット
続いて、私なりのメリットを挙げてみます。
- 何か次の目標が決まっていれば、割増退職金や失業給付を利用して、準備に宛てることが出来る。
- 一時的に会社に行かないで済むというような、精神的なストレスから解放される。
- 自分の好きな時に好きな事がしやすくなる。
しかし、これらのメリットはあくまで短期的なものが多いです。私自身も早期退職して3か月が過ぎましたが、一時的にストレスが軽減され、勤務時よりもリラックスすることが多いです。ただし、収入がない状態が続けば、それが逆にストレスとして襲い掛かってくることもあります。したがって、早めに何か次のことを決めておく必要があるわけです。
早期退職を勧める企業の思惑
それにしても、企業側が早期退職を勧めることが増えたのはどういうことなのでしょう。おそらく、「早期退職」を促すことでコストカットができ、短期的な利益改善につながるということなのでしょう。
しかし、長期的に見るとデメリットが大きい可能性もあります。優秀な人材が早く退社してしまうことで、人材の質が落ちるリスクがありますし、あまりにも早期退職を勧めると、若い職員がその企業や業界の先行きを不安視してしまうかもしれません。
短期的にはメリットがある一方で、長期的にはデメリットもあるというのは、企業側も雇われ側も同じかもしれません。したがって、安易な早期退職は慎むべきです。と、早期退職をした私が言うのもなんですが💦
私は「短期的なメリット」を優先して早期退職を選んだつもりです。何もしないでいると「長期的なメリット」を生み出せず、私も朽ち果ててしまうでしょう。そこで、退職後には自分なりに行動を起こし、「次」に繋がることをしています。ただし、それは決して確実性のあるものではなく、「フリーランス」を目指すという選択肢に過ぎません。
そのため、数年先を見据えた面が強く、今のままだと先細りの可能性もあるため、先日「ハローワーク」に行き、ある組織の短期(3か月程度)のバイト募集に応募しました。面接があるため確実に採用されるかは不明ですが、当面はこれで凌ぎ、その間にできるだけ確実な「次」を探します。
私のように「夢と現実」の狭間で試行錯誤している人も少なくないかもしれませんが、私よりも確実にうまくやれている方もいると思います。そういう方がいれば、ぜひ参考にしてみてください。
あと、早期退職の選択は、なるべく50代になってからの方がよいと思います。もちろん個人差はありますが、50代になると組織内で「ゴールが見える状態」になり、あと10数年と割り切れることで思い切った決断がしやすくなると思います。私自身がまさにその状況でした。
私の経験やこれからの行動については、たびたびブログで書いていきます。それを見て、少しでも良い面や悪い面を参考にしていただければ幸いです。
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