アメリカプロ野球のMLBで歴代最多の4256安打を放ったピート・ローズ氏が、83歳で亡くなったと30日、米メディアの「TMZ」が報じました。
MLB史上最多を記録した「チャーリーハッスル」
ピートローズの名を聴いた人は多く、知っている方も多いかと思います。何と言ってもMLB史上最多の4256安打を放っています。
1960年にシンシナティレッズに入団し、1963年に対ヤンキースのオープン戦に出場した際、ローズは四球を選び1塁まで全力疾走しました。相手側のヤンキースのベンチにはミッキー・マントルやホワイティ・フォードがおり、2人は見たこともない新人が四球で全力疾走するのを見て大受けし、「いいぞ!チャーリーハッスル!(坊や)」と叫んでからかったのを、数人の新聞記者が耳にして、翌日の新聞に掲載し、それがピートローズの愛称となったそうです。
しかし、その愛称の名の通り、ローズはグランド上で常に全力でプレーするため、地元ファンの人気も高く、1968.69年の2年連続で首位打者を獲得するなど、レッズの顔として定着しました。
所属するシンシナティ・レッズは1970年以降は、常に強力なラインナップで優勝争いに加わる強豪になります。1975.76年にはワールドシリーズを連破。1970年代は地区優勝6回、リーグ優勝4回、ワールドシリーズ優勝2回を果たし、ローズをはじめ球史に名を残す名選手を揃え、「ビッグレッドマシン」と言われた、まさにこの世の春を謳歌したMLB史上最強ともいえる強豪チームでした。ローズもこの期間の1973年に3度目の首位打者を獲得し、1975年のワールドシリーズでMVPに輝いています。
1978年にはMLB歴代3位の44試合連続安打を記録し、同年5月には通産30000本安打を記録しました。
MLB史上最多の4256安打と永久追放
そして、1984年にはモントリオール・エクスポスに在籍し、MLB史上2人目となる通算4000本安打を達成します。
翌1985年に45歳となったローズは、選手兼監督としてレッズに復帰。同年9月11日のサンディエゴ・パドレス戦で、4192安打を達成。タイ・カップの持つMLB記録を更新しました。最終的な通産安打は4256安打となり、この記録はMLB史上ではいまだに抜かれていません。
以後は監督業に専念しますが、1989年8月24日に監督在籍中でしたが野球賭博に関わったとして、MLBから永久追放処分を受けます。ローズは賭けを行う時は、常に自分のチームが勝つ方に賭けていたそうですが、2004年に発売された自叙伝での告白などでは、「毎晩賭けていた。私は間違っていた」と語り、野球賭博への関与を認めています。
史上最多の安打を放った選手のローズですが、結局はこの永久追放の処分の影響で、いまだにアメリカ野球殿堂入りは認められていません。
実はローズは、現役時代でもギャンブル癖が酷く、多額の借金まであったそうです。また、賭博問題とは別に脱税と虚偽申告の罪で懲役5か月、罰金5万ドルの実刑判決を受け、刑務所に服役しています。私生活も派手で、話題に事欠かなかった選手でした。
イチローの最多安打記録を認めず
MLB史上最多の4256安打を記録したローズですが、この記録を「抜いた」」とされる人物がいます。それはイチロー選手です。
イチロー選手は、日本在籍中(オリックス)に1278安打を記録していますが、2001年にMLB移籍後は、3089安打を記録し、通産安打を4367安打としています。つまり、プロ野球選手としての通算記録はイチロー選手がローズを抜いたことになります。
これに対して、ローズは強硬に反対していた印象があります。あくまでも「MLB史上最多のヒットを放ったのは俺だ!」とイチロー選手が残した数値を認めませんでした。
ローズという人はものすごくエゴが強く、自分のプレイや記録に強烈な誇りを持っていたようです。そのような方の晩年が永久追放状態で続いたのはとても残念です。
いずれにしても、MLB史上に残る名選手の訃報です、謹んでお悔やみ申し上げます。
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