プロ野球の楽天球団は、田中将大投手が11月30日提出予定の契約保留者名簿に記載されないことを発表しました。つまり、楽天は田中投手との契約を結ばないことが明確になったのです。
これを受けて、田中投手は自身が運営するYouTube番組で「この度、私は楽天イーグルスと来季の契約を結ばず、新たなチームを探すことに決めました」と退団の意向を示しました。
楽天創設から数年でエースとなり、楽天初の日本一に大きく貢献した田中投手の退団は、球界に激震が走ったと言える出来事です。
田中投手の経歴
田中投手は、まず甲子園での活躍が思い浮かべるかと思います。北海道の駒大苫小牧高校でエースとして有償と準優勝を経験し、2007年から楽天イーグルスで活躍。1年目でいきなり11勝7敗の成績を上げ新人王となりました。1年目から186イニングを投げ、イニング数を上回る196奪三振を奪いました。
3年目には15勝を挙げた田中投手は、5年目の2011年には19勝5敗、防御率1.27、226回1/3イニングを投げ、奪三振241と圧巻の成績を上げて沢村賞を受賞します。さらに2013年には前人未到の24勝0敗、防御率1.27を記録し、チームを球団史上初の日本一に押し上げました。
翌年からメジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースに移籍すると、6年連続で二けた勝利を挙げ、メジャーでも一流の投手として君臨しました。ただメジャーの後半は防御率が悪化し、奪三振率も落ちていき、投手としての力が徐々に落ちていった気がしました。これは、メジャー移籍1年目に肘を故障したことも要因のひとつでしょう。田中投手はその時に肘のトミージョン手術の可能性もありましたがそれを回避し、言葉はよくないですがだましだまし投げていたことも要因ではないかと思います。ダルビッシュ投手のようにトミージョン手術を行い、その後も何度か試行錯誤しながら、今年になって200勝を達成し、いまだに健在であることに比べると、その後の田中投手の低迷ぶりは心配でした。
通算200勝を目の前にして足踏み
田中投手は2021年から再び楽天球団に戻り、プレイをしました。しかし、なかなか勝利に結びつかず、1年目は4勝9敗、2年目は9勝12敗、3年目は7勝11敗、防御率は4.91という成績でした。これらは往時の田中投手を知る者からすると信じられない数値でした。
ただし、田中投手は3年間とも規定投球回数に近いイニング数を投げており、先発投手としての責務は果たしていると言えます。この点は、トミー・ジョン手術を受けて日本に戻った後、ほとんど投げられなかった松坂投手とは異なりますね。これは、田中投手がプロとしての責任を一定は果たしている証拠だと思うのです。
しかし2024年の今年は、ほとんど投げることはありませんでした。1軍で投げたのも1試合のみ。そしてこの度契約を結ぶこと無く、退団という流れになりました。
モデルチェンジした「マー君」を見せてほしい!
確かに田中投手は高校時代から投げまくっており、プロ入り後も18年間、ほぼ規定投球回数前後を投げ続けてきました。勤続疲労の度合いは相当なものだと思います。
しかし、田中投手はまだ36歳です。投手としてのいわゆる全盛期は過ぎた形かもしれませんが、それでもまだ十分にやれる年齢です。ただし、昔とは違い、今や投手の速球が150キロ超えが当たり前となり、140キロ台でも通用するような時代ではなくなりました。昔の東尾投手や星野投手、山本昌投手のように、スピードが遅くても通用する技巧派投手は、今の時代ではほとんど幅を利かせられなくなっています。
田中投手は速球を中心に、スプリッター、スライダー、ツーシームで相手を抑えるオーソドックスな投球スタイルを持っています。根本的な投球スタイルは今も変わっていませんが、同じパターンで投球を組み立てても、それが通用しなくなってきているように感じます。
思い切ったモデルチェンジが必要かもしれませんが、このあたりは打線の援護が期待できる球団であれば、多少の失点が許される余裕のある投球ができる環境があれば、まだ活躍できるように思います。
マー君こと田中将大投手のこれからの活躍を、引き続き期待しています。
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