イチロー氏 米野球殿堂入り 

時事ネタ

トランプ氏大統領就任で大騒ぎする同じアメリカで、野球殿堂入りの発表がありました。イチローさんが日本人、いやアジア人初の殿堂入りを達成しました。

先日、日本の野球殿堂に選出されたイチローさんですが、同じ年に日米両殿堂に選出されるというのは非常に素晴らしいことです。

イチローさんの実績(通算安打数4367本、MLBでのアジア人初の3000安打達成、シーズン安打記録262安打など)から考えれば、この選出は十分に納得できるものであり、驚きはありません。満票にあと一歩というところですが、それだけイチローさんの残した実績と影響が大きいことを示しているのでしょう。 

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満票ではなかったが

日本選手で初の米野球殿堂入りを果たしたイチローさんですが、得票率は99.7%と、わずか1票足りずに満票を逃しました。米国では、MLB史上最多の652セーブを記録したヤンキースの守護神マリアーノ・リベラ氏が唯一、満票で殿堂入りを果たしていますが、野手としては未だに誰も満票を獲得していません。イチローさんには、その期待がかかっていたと言えるでしょう。

イチローさんに投票しなかった記者は394人中、わずか1人。イチローさんの得票率は99.746%で、これは2020年に殿堂入りしたヤンキースのデレク・ジーター氏の得票率99.748%(397人中396人)に次ぐ記録です。

満票ではなかったものの、リベラ氏やジーター氏とほぼ同じ評価を受けていること自体、イチローさんの素晴らしさを物語っています。私は満票にこだわる必要はそれほど重要ではないと思います。もちろん、100%の得票は嬉しいことですが、満票でないからといって、イチローさんの評価が下がることは決してないと確信しています。

1票足りなくてよかった

イチローさんは、この殿堂入りを受けてシアトルで会見を開きました。

「振り返ると、あまりにも多くの出来事があった。良いことばかりではなく、苦しいこともたくさんありました。最終的に一歩ずつここに近づき、この日を迎えられたことは、言葉では表しきれないほどの気持ちです」と心境を語りました。そうですね、さまざまな葛藤と鍛錬を繰り返し、その結果としてこの殿堂入りに至ったのだと思います。

さらにイチローさんは、「1票足りないというのは、すごくよかったと思います」とおっしゃいました。これは決して皮肉ではなく、何事も完璧ではなく、不完全だからこそ、次に進むための成長と向上心を持つことができるという認識から来ているのだと思います。不完全であることの重要性を感じ、それが自分をさらに成長させる原動力となることを実感したということです。

つまり、達成したとしても、それが100%ではなく、その中に成長の余地があることを再認識することにこそ幸せを感じるのだと。私自身はまだその域には達していませんが、目指すべきものがあること、これからも成長できるということを感じることの方が、「もう達成するものがない」と達観してしまうよりも、人生においては幸せなことなのかもしれません。

なお、この満票ではなかったことについて、イチロー氏の父である宜之さんもコメントを発表しました。「そんな完全な人間がいるのかという気持ちでいましたので、どこか欠けていてちょうど良いという思いです。気が楽になりました」と語っています。親子そろって謙虚で、また人間心理をよく理解されていると感じました。

イチロー氏の功績

イチロー氏は、1992年にプロ野球・オリックスブルーウェーブ(現バファローズ)でデビューし、1994年には当時の日本記録となる210安打を記録、打率.385を記録するなど、一世を風靡しました。翌年には首位打者、打点王、盗塁王の「三冠王」に輝き、本塁打も25本を記録してキングに迫り、オリックスを優勝に導きました。その後も7年連続で首位打者を獲得し、2001年にはMLBのシアトル・マリナーズに入団します。

マリナーズ1年目の2001年には首位打者と盗塁王に輝き、アメリカン・リーグのMVPと新人王を同時受賞。2004年にはメジャー新記録となるシーズン262安打を記録し、打率.371で2度目の首位打者を獲得しました。

デビューから10年連続で打率3割、200安打以上を記録し、外野手としてゴールドグラブ賞も10年連続で受賞。MLB通算成績は2653試合で打率.311、117本塁打、780打点、509盗塁。2016年には3000安打を達成し、最終的には3089安打にまで到達しました。

打撃技術、走塁技術、守備技術、どれを取っても一流だったイチロー氏は、日本プロ野球の選手の中でも、王貞治氏や長嶋茂雄氏と並ぶ、卓越した実績と実力を誇る選手であったと言えるでしょう。

こんなに少ない、進み方が遅い

殿堂入りの会見で、イチローさんは最近のMLBでプレーする日本人選手について、次のように語っています。

「僕が何を担ったかはわからないが、初めての(MLBでプレーする)野手としての覚悟を持ってプレーしたことは事実です。しかし、その後も同じ思いでプレーしたかと言われると、そうではありません。そんな余裕はありませんでした、必死でした。」

「今、日本人選手の活躍はありますが、今年で僕が来てから25年になります。25年後にこんなに少ないのかという感触です。南米系の選手はどのチームにもいますが、日本人選手はそこまで達していない。最低でも各チームに1、2人いると思っていましたが、全くそこまで届いていません」と感想を述べています。

現在、大谷翔平選手は54本塁打を放ち、MVPを獲得するなど大活躍していますが、他の野手に関しては、何とかレギュラーを取れている選手が数名いる程度で、リーグ全体を席巻するには至っていません。投手においても、ダルビッシュ有投手は通算100勝を超えていますが、他の投手はケガに苦しみ、MLBで長く活躍できる選手が少ないのが現実です。

そんな若い選手たちに対し、イチローさんは次のように語っています。「僕の比較にならないくらい才能にあふれた人がたくさんいます。それを生かすも殺すも自分自身だということ。自分の能力を生かす能力がまた別にあることを知っておいてほしい。才能があるのにそれを活かせない人はたくさんいます。ケガに苦しむ人もいます。自分をどれだけ知っているかが結果に大きく影響していることを知っておいて、マイナスにはならないと思います。」

イチローさんのような心構えを少しでも持つことができれば、MLBで活躍する日本人選手はもっと増えるでしょう。さらに、これは日常生活にも当てはまることだと思います。自分の才能を生かすのも自分次第であり、自分をどれだけ知るかが重要です。自分の嫌な面にも目を背けず、しっかりと向き合っていくことが大切だと感じました。

誰もがなれないイチロー氏に少しでも近づけるよう、日々努力していきたいと思いました。

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