プライベートを守る覚悟 (デンマーク人が大切にしているもの) 

私の人生設計

退職する少し前ですが。ある本を読んでかなり感銘を受けました。

それは、針貝有佳さんという方の著書「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」です。


デンマークは、北欧の非常に小さな国で、人口は1,000万人にも満たない規模です。しかし、国民の豊かさという点では、世界でもトップクラスといわれています。福祉制度が充実していることで知られ、税金はやや高めではあるものの、生活設計にゆとりを持った計画を立て、それを実現しやすい環境が整っているようです。

日本は1億人を超える人口を抱える国ですので、単純に比較することは難しいかもしれません。それでも、デンマークの人々のライフスタイルには、私たちが学び、取り入れるべき点があるのではないかと感じました。

※ 当該写真は「pixabay」から抜粋したものです

今日は、デンマーク人は「プライベートを守る覚悟」を持っているからこそ、時間を大事にできていることを話します。

※ 当該記事内容は、針貝有佳さん著の「デンマーク人は何故4時に帰っても成果を出せるのか」を参照にしています

「ヒュッゲ」のために「覚悟」を持つ

プライベートを重視するデンマーク人は、当然ながらプライベートライフを守るために、それなりの「覚悟」を持っています。

真面目に仕事に取り組んでいると(そのような時間も必要ですが)、やってもやっても終わらない事態が発生することがあります。何とか区切りの良いところまで片付けようとした結果、ズルズルと時間が延びてしまい、最終的に帰宅時間が遅くなってしまい、プライベートライフが失われてしまうことがあります。

そのような事態を避けるために必要なのは、「プライベートライフを守る」という「覚悟」を持つことです。

デンマークでは、仕事が理由でプライベートを犠牲にすることが常態化すると、すぐに離婚の危機に陥ります。夫婦共働きで、家事や育児も夫婦で協力して行う文化が根付いているからです。

どちらかの仕事が忙しいときには、夫婦で話し合って調整をします。その代わり、忙しい時期を乗り越えた後には、その分、家族と過ごす時間をしっかり作ります。もし仕事ばかりしていると、パートナーから別れを切り出されることもあります。

そのような事態を避けるためには、プライベートライフを守る覚悟が必要です。その覚悟があるからこそ、勤務時間を最大限に活用し、仕事を効率よく終わらせる方法を考えるようになります。

 4時に切りあげるために行っていること

デンマーク人は午後3時を過ぎると帰宅モードに入り、午後4時には「終わる」という意識を持って1日の時間の使い方を考えます。「終わり」が決まっているため、その時間までに仕事を終わらせる方法を考えるのです。締め切りがあることでエンジンがかかるのです。

無理にでも「何時までに終わらせる、帰宅する」と決める方が、生産性を上げるためには有効かもしれません。

ゆったりとプライベートライフを満喫しているように見えるデンマーク人ですが、意外にもランチタイムは短いのです。おおよそ30分程度だと言われています。

日本人は意外にも、ランチタイムが長い傾向にあります。ゆっくりとランチをとり、美味しいものを食べてエネルギーチャージをします。しかし、デンマーク人は1日に1回だけ集中的に働き、ランチ休憩は最短の時間で切り上げます。これは日本人だけでなく、「シエスタ」的な風習のある南欧ともまったく異なります。

デンマーク人はランチを楽しく過ごすという点では味気ないかもしれません。しかし、私自身は昼食の時間が長く、時には楽しく美味しいものを食べたいと思う一方で、基本的にはデンマークスタイルでさっと軽く食べるだけでも良いのかなとも感じます。このようにランチタイムを短縮することで、デンマーク人はプライベートライフを守るための時間を確保しているのです。

とはいえ、短いランチタイムをデンマーク人は職場の同僚や上司とカジュアルに話しながら過ごします。そして30分が過ぎると、あっさりと仕事に戻ります。1日の終わりを意識して。

また、デンマーク人は仕事時間についても柔軟な対応をしています。デンマークでは1週間37時間労働が基本ですが、フレックスタイム制を活用し、1週間の勤務時間内で始業時間と終了時刻を自分で決めることができます。つまり、「朝7時に出勤することもあれば、朝10時に出勤することもある」ということです。

また、在宅ワークも同様に利用されています。在宅の方が場合によっては「誰にも邪魔されない」というメリットがあり、「集中できる」可能性が高いですし、通勤時間を省略できるため、出勤しなくても良いというメリットもあります。

企業側としては、在宅ワークを認めなければ、優秀な人材が離れてしまうため、社員がプライベートとの調和を図りながら、フレキシブルに働ける環境を提供する傾向が強いです。(日本でもそうなりつつありますが)

仕事に追われるのではなく「追う」

しかし、デンマーク人がすべて午後4時までに仕事を終わらせることができるわけではありません。デンマーク人は基本的に勤勉であり、午後4時に終わらなかったからといって、もうこれ以上はやらないということにはなりません。どうしても終わらせなければならない仕事があれば、それを家に持ち帰り、その日の夜か翌日の早朝に終わらせます。家族やプライベートを優先しつつ、その時にできなかった仕事を深夜に再び行い、終わらせるのです。デンマーク人は家族やプライベートだけを優先するわけではなく、仕事も選びます。つまり、両方とも大切にするのです。そのため、たとえ仕事が残っていても、とりあえず午後4時に帰宅し、1日の生活にメリハリをつけます。

こうして見ていくと、デンマーク人はある意味、日本人以上に仕事を大事にしているように感じられます。ただし、これについてはほとんどが会社からの指示ではなく、自分でやった方がいいと思うから行っているのです。誰かに強制されているわけではなく、自分が働きたいからこそ行うのです。もちろん、ストレスフリーではありません。しかし、彼らには「終われている感」が全くなく、むしろ「追っている感」さえ感じられます。自分が納得できるように仕事をしたい、仕事をスムーズに進めたいからこそ、フリータイムに仕事をするのです。

フリータイムに仕事をするのは、自分の役割をきちんと果たしたいからです。

デンマーク人にとって仕事とは、単にお金を稼ぐ手段ではありません。仕事は、自分が関心を持つ分野で知識や経験を深めること、そして社会的責任を果たしていくことを通じた自己成長でもあります。

もちろん、仕事が嫌いだという人もいるでしょう。勤務時間外には一切仕事をしない人もいれば、夜や早朝にもう一仕事する人もいます。やりがいのある仕事や喜びを感じる仕事、使命だと思える仕事には、残業してでも取り組みます。ただし、プライベートも同時に大切にしながらです。

つまり、仕事が好きな人は、仕事もプライベートも、両方とも取ればいいわけです。そのバランスをどう取るか、それを大切にできるのがデンマーク人なのです。

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